2024年 アメリカで最も売れたオートバイ トップ10(推定販売台数)
2024年 アメリカで最も売れたオートバイ トップ10(推定販売台数)
カワサキ Z650 – 約45,000台
軽量で扱いやすく、コストパフォーマンスに優れたネイキッドバイクとして人気を集めました。ホンダ レブル1100 – 約40,000台
クルーザーの快適性とホンダの信頼性を兼ね備え、初心者からベテランまで幅広い層に支持されました。BMW R 1250 GS – 約33,000台
アドベンチャーツアラーの代表格として、長距離ツーリング愛好者に高く評価されました。ヤマハ MT-07 – 約30,000台
中排気量クラスでのバランスの良さとスポーティな走行性能が魅力で、多くのライダーに選ばれました。ハーレーダビッドソン スポーツスターS – 約25,000台
伝統的なスタイルに現代的な性能を融合させ、若年層を中心に新たなファンを獲得しました。ホンダ CB500X – 約22,000台
通勤からツーリングまで幅広く対応できるアドベンチャーバイクとして人気を博しました。インディアン スカウト ボバー – 約20,000台
アメリカンスタイルのクルーザーとして、独特のデザインと走行性能で注目されました。スズキ Vストローム650 – 約18,000台
信頼性の高いエンジンと快適な乗り心地で、アドベンチャーツーリング愛好者に支持されました。KTM 390 デューク – 約15,000台
軽快なハンドリングとスポーティな性能で、エントリーレベルのライダーに人気がありました。トライアンフ ボンネビル T120 – 約11,000台
クラシックなデザインと現代的な技術を融合させたモデルとして、レトロバイクファンに支持されました。
📊 ブランド別販売台数(2024年 アメリカ市場)
ホンダ:約400,000台
ハーレーダビッドソン:約95,000台
ヤマハ:約60,000台
カワサキ:約55,000台
スズキ:約30,000台
KTM:約25,000〜30,000台
インディアンモーターサイクル:約25,000台
BMW:約25,000台
ドゥカティ:約9,000台
トライアンフ:約5,500台
カワサキ Z650 ― アメリカで支持される“万能ネイキッド”の魅力とは
2024年、アメリカの中排気量クラスで突出した人気を誇った1台が、カワサキのネイキッドバイク「Z650」だ。45,000台以上の販売台数を記録し、ホンダ・ヤマハ・ハーレーの定番モデルを押さえてランキングの頂点に立った背景には、「扱いやすさ」と「走る楽しさ」を絶妙に両立したバランスの良さがある。
軽量ボディと俊敏なハンドリング
Z650の車両重量は約190kgと、このクラスでは軽量な部類に入る。スチール製トレリスフレームにより高い剛性と軽快な運動性能を確保。都市部のストップ&ゴーにも、郊外のワインディングにも柔軟に対応できるため、「日常+週末のツーリング」という現代のライダーのライフスタイルにピッタリとフィットする。
加えて、アメリカでは“ミッドサイズのパワーを備えた扱いやすいマシン”への需要が高まっており、大排気量の重厚感よりも、操作性の良さや汎用性を重視する傾向が強い。Z650はまさにそのニーズに応える存在だ。
650cc並列2気筒エンジンの絶妙なパフォーマンス
Z650が搭載する649ccパラレルツインエンジンは、低中速域での扱いやすさと高回転域でのスポーティな吹け上がりを両立。最大トルクは約64Nm(6.5kgf・m)と力強く、街乗りではスムーズに、ツーリングでは爽快に走ることができる。
特にアメリカの高速道路では、一定速度での巡航性能と加速力のバランスが重要とされるが、Z650はその両面において高評価を得ている。
スタイリッシュで“Zらしさ”を継承したデザイン
Z650は、カワサキのZシリーズに共通する“Sugomi(凄み)デザイン”を継承している。コンパクトながらも筋肉質なフォルム、アグレッシブなヘッドライト形状、そしてシャープなテールまわりまで、視覚的な存在感も高い。若いライダーにも、“スポーティすぎず野暮ったくもない”という絶妙な見た目が支持されている。
加えて、近年では“ネイキッドでもカスタムしやすいベース車”として選ぶライダーも多く、スクランブラー風やストリートカフェ風へのカスタムベースとしても注目されている。
手頃な価格と維持コストの安さ
Z650は、価格面でも大排気量車に比べて手の届きやすい設定となっており、新車価格はアメリカ市場で約8,000ドル前後(日本円で約120万円)。加えて、保険料や維持費も抑えられるため、コストパフォーマンスの高い“最初の本格バイク”としても選ばれている。
これにより、若年層だけでなく、中高年層の“リターンライダー”にも広く支持されている点が特徴的だ。
電子装備の充実とアップデート
最新のZ650はTFTフルカラー液晶ディスプレイ、Bluetooth連携によるスマホ通知表示、LEDライトなど、日常の利便性も高い。必要十分な電子装備を備えながらも、複雑すぎず直感的に操作できる点が、電子機器に慣れていないライダーからも好評だ。
総括:Z650は“ちょうどいい”がすべて詰まった1台
Z650がアメリカ市場で成功を収めた最大の理由は、その「バランスの良さ」にある。軽さ、パワー、価格、デザイン、電子装備──いずれも突出はしていないが、すべてが平均以上の水準でまとまっており、「バイクに何を求めるかが定まっていない層」に最もフィットする。
カワサキが長年培ってきた“Z”のDNAを、現代のライダー目線で見事に翻訳したZ650は、まさに“万能型ネイキッド”の理想形といえるだろう。
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